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産業機械・FA装置の寿命と更新タイミングの見極め方

INDEX
産業機械・FA装置は「動いているから大丈夫」ではなく故障前・手遅れ前の計画的な更新が重要になります。そのため、トラブル予防やコスト最適化に役立つ産業機械・FA装置の一般的な寿命や更新のベストなタイミングを解説します。
産業機械・FA装置の更新が経営に与える影響
産業機械・FA装置(Factory Automation装置)は、製造現場の生産性や品質を左右する重要な設備です。寿命が過ぎた機器を使い続けることで、予期せぬダウンタイムや品質トラブルが発生し、経営リスクが高まります。
一般的な寿命目安
機器種別ごとの平均寿命
装置種別 | 平均寿命の目安 |
NC旋盤・マシニングセンタ | 約10〜15年 |
PLC(シーケンサ) | 約7〜10年 |
産業用ロボット | 約10〜12年 |
サーボモーター/インバータ | 約7〜10年 |
コンベア・搬送装置 | 約10〜15年 |
更新判断の3つの重要ポイント
故障頻度と保守コストの増加
年々修理頻度が増え、部品交換やメンテナンス費用がかさむようなら、更新のサインです。特にPLCやインバータなど電子部品の故障は突発的かつ致命的になりやすく、早期の対応が必要です。
生産性の低下・省エネ対応の遅れ
古い設備は最新モデルと比べて生産速度・精度が劣るほか、省エネルギー性にも差が出ます。エネルギーコスト削減や環境対応を視野に入れる場合、更新による効果は大きくなります。

部品供給の打ち切り
メーカーによる部品供給終了(EOL:End of Life)は、更新を迫られる明確なタイミングです。主要部品が手に入らなくなると、故障時の復旧が困難になります。
更新の最適なタイミングとは?
- 稼働率が高くトラブルが許されない装置は10年以内の更新を検討
- 補修部品の入手性が低下しはじめた段階で予算化
- 省エネ補助金制度など外部支援を活用し、計画的に更新
早めの更新計画は、設備の安定稼働とコスト平準化に直結します。突発的な故障対応に追われるより、スケジュールと予算をコントロールできる更新が理想です。